伊藤博文旧宅は、安政元年(1854年)に伊藤博文の父・十蔵が長州藩の足軽株を取得したことにより、一家がこの地に居を構えたとされる茅葺き平屋の住宅である。博文はここに14歳から明治元年(1868年)頃まで居住した。幼少期より聡明であった博文は、安政4年(1857年)前後に松下村塾へ入塾し、吉田松陰の薫陶を受けた。文久3年(1863年)には長州藩の命を受けて伊藤は英国へ密航留学し、西洋文明の実情を目の当たりにして開国論者へと転じた。幕末の動乱を経て明治新政府の中枢を担うようになった伊藤は、やがて日本初の内閣総理大臣(明治18年・1885年就任)となった。旧宅に隣接する別邸は明治40年(1907年)…