鹿児島市立美術館が建つ城山町の地は、もとと薩摩藩主島津氏の居城・鶴丸城(鹿児島城)の本丸跡にあたる。鶴丸城は1601年(慶長6年)頃に島津忠恒(家久)によって築かれたとされ、天守を持たない平城として藩政期を通じて薩摩藩の政治・文化の中心地であり続けた。明治維新後、廃藩置県を経て城郭は解体・転用され、本丸跡地には鹿児島県庁や文化施設が順次整備されていった。1985年(昭和60年)、同跡地に鹿児島市立美術館が開館した。館は黒田清輝・藤島武二・和田英作ら鹿児島ゆかりの近代洋画家の作品を核とするコレクションを擁し、セザンヌ・ルノワール・ピカソら西洋絵画も収蔵する。歴史的な城跡に立地する公立美術館として…