船橋市西船6丁目にある勝間田公園は、万葉集に詠まれたとされる「勝間田の池」に比定された農業用溜池「本郷溜」の跡地を利用した公園。池の成立は弥生〜古墳時代に遡り、昭和30年頃(1955年頃)に行われた浚渫工事では池中央から5世紀前葉(古墳時代中期)の五領式祭祀土器2個が出土、古代の水辺祭祀遺跡であったことが明らかになった。江戸時代後半、成田詣での帰途にこの地を通りかかった江戸の文人たちが風光明媚な池を万葉集の「勝間田の池」になぞらえて呼んだことから「勝間田の池」として下総の名所となり、蜀山人(大田南畝)らの銘文碑も近隣に残る。急速な宅地化・人口増加に伴い昭和45年(1970年)に埋め立てられ公園として整備された。近接する葛羅の井・葛飾神社と合わせて、古代祭祀から近世文人文化まで連なる下総葛飾郡の水辺文化史を体現する貴重な史跡。JR西船橋駅から北西へ徒歩約13分。