東京都中央区京橋に立つ、昭和8年(1933年)竣工の歴史的オフィス・店舗建築。設計は曾禰中條建築事務所(曾禰達蔵・中條精一郎主宰)によるイタリア・ルネサンス様式で、地上8階地下2階の鉄筋コンクリート造。三方を囲む統一されたファサードには1-2階に豊かな装飾を施した重厚な石柱、3-6階に縦方向に揃えられた洗練された窓、7階にはデコラティブなアーチ窓、最上階を力強いコーニスで飾る、近代商業建築の傑作。最大の歴史的特徴は「現存最古の地下鉄駅直結の民間建造物」であること——計画段階から東京地下鉄道(現・東京メトロ銀座線)京橋駅の出口と地下で直結するよう設計されており、日本の鉄道+商業複合開発の嚆矢となった。当時最新の食料品店「明治屋京橋ストアー」を擁し、明治18年(1885年)横浜で創業した食品商社・明治屋が東京の象徴的店舗として構えた。平成21年(2009年)に中央区指定有形文化財(建造物)に登…