770年(宝亀元年)、光仁天皇の勅命により創建されたと伝わる。主祭神は天智天皇の皇子・施基親王(志貴皇子)で、平城京の北方を守護する鎮守として奈良坂の地に祀られた。平安時代には延喜式神名帳(927年)に記載される式内社として格式を確立し、朝廷からの崇敬を受けた。中世には猿楽との深い関わりが生まれ、毎年10月8日に奉納される翁舞が芸能として形成されていったとされる。この翁舞は能楽・狂言の源流とされる猿楽の原初的な姿を今日に伝えるものとして、1979年(昭和54年)に国の重要無形民俗文化財に指定された。境内には樹齢1000年を超えるとされる巨大な楠の御神木が現存し、奈良県の天然記念物に指定されてい…