六阿弥陀寺(念仏寺)は、950年(天暦4年)頃、空也上人(903〜972年)によって創建されたと伝わる。空也上人は「市聖(いちのひじり)」と称され、京の市中で念仏を唱えながら民衆に浄土教を広めた先駆者であり、京都六か所に阿弥陀如来を安置した「六阿弥陀巡り」の一寺として位置づけられる。本尊の阿弥陀如来は空也上人自ら刻んだと伝わる。中世には浄土教信仰の広まりとともに庶民の参詣を集め、六阿弥陀巡りは京都の民間信仰として定着した。近世・江戸時代には六阿弥陀巡りが盛んな庶民信仰として継続され、極楽往生を願う人々の祈願所として栄えた。明治以降、社会変化のなかにあっても寺院は法灯を守り続け、現在も月詣りの信…