西寺町通二条下るに位置する浄土宗寺院で、法然上人を開宗祖と仰ぐ知恩院末刹の系譜に連なる。正往寺町460番地という住所が示すとおり、かつてこの一帯には「正往寺」ゆかりの区画が広がっており、西昌寺と隣接する見性寺(同461番地)ともに、江戸時代の寺町整備のなかで現在地に落ち着いたと考えられる。
山号「般若山」・院号「覚林院」は阿弥陀信仰と般若の智慧を結びつけた称号であり、念仏往生を願う浄土宗の教えを体現している。近世から近代にかけて、周辺の職人町・商人町の壇家を担い、大文字送り火が見渡せる左京区の静かな寺町に今日も法灯を守り続けている。