松尾芭蕉が延宝5〜8年(1677-1680年)頃、神田上水改修工事の水番として住んだとされる地に残る史跡で、後世の俳人たちが芭蕉を偲んで結んだ庵「龍隠庵」が前身。芭蕉の没後、門人たちによって「関口の芭蕉庵」として整えられ、享保11年(1726年)には境内に芭蕉堂が建立された。庵内には芭蕉の自画像・位牌が安置され、庭の古池を望む位置に寛延3年(1750年)建立の「さみだれ塚」がある。これは芭蕉の「五月雨に かくれぬものや 瀬田の橋」の句碑で、芭蕉最古の句碑の一つに数えられる。戦災で堂宇を失うが、講談社・光文社など出版社が中心となった関口芭蕉庵保存会により戦後復興され、現在は神田川沿いの緑地公園として無料開放されている。敷地は小さいながら江戸俳諧の聖地として全国の俳人・芭蕉研究者が訪れ、隣接する肥後細川庭園・永青文庫・椿山荘と合わせて目白台・関口一帯の文化遺産回廊を形成する。開館10:00〜1…