雲龍院は応安5年(1372年)、後光厳上皇の勅命により、泉涌寺の塔頭(別院)として創建された真言宗泉涌寺派の寺院である。創建にあたっては、後光厳上皇の深い帰依を受けた高僧が開山に関わったと伝わる。泉涌寺はかねて皇室との縁が深く、「御寺(みてら)」とも称される皇室の菩提寺であり、雲龍院もその信仰的背景のもとに成立した。室町時代以降、歴代の皇室や公家の帰依を受けながら法灯を継いできたとされる。江戸時代には寺域の整備が進み、現在に伝わる書院建築や庭園の基礎が形成されたと考えられている。近代以降も真言宗泉涌寺派の寺院として法脈を維持し、西国薬師四十九霊場第40番札所、泉涌寺七福神巡り第5番(大黒天)の…