ウワナベ古墳は奈良県奈良市に位置する5世紀中頃に築造された前方後円墳であり、全長約255メートルという規模で佐紀古墳群の中でも最大級の古墳の一つである。奈良盆地北部の佐紀丘陵に広がる佐紀盾列古墳群は、4世紀末から5世紀前半にかけて築造された大型前方後円墳が集中する古墳群であり、ヤマト王権の皇族・有力豪族の墓域として知られている。ウワナベ古墳の被葬者については諸説があり、倭の五王の一人またはその皇后の陵墓とする説も提唱されている。古墳は周濠に囲まれており、水を湛えた周濠と豊かな緑に覆われた墳丘の景観は非常に美しい。近くには「コナベ古墳」(全長約204メートル)が位置しており、両古墳は対をなす存在として注目される。佐紀盾列古墳群には他にも成務天皇陵・日葉酢媛命陵など宮内庁が管理する陵墓が多数存在し、5世紀の大和王権の政治的・宗教的中枢を形成していた地域として重要な歴史的意義を持つ。現在は宮内庁…