長仙院は浄土宗西山深草派の末寺として中京区松ケ枝町に建つ。裏寺町通は新京極通の造成(1872年)以前から存在した寺町で、六角通との交差点南の松ケ枝町界隈は近世から寺院が密集する一角。「新京極七不思議」とは明治初期に新設された新京極通の沿道・近傍の不思議な縁起・現象を指し、長仙院の未開紅梅はそのひとつに数えられてきた。
明治5年(1872年)、廃仏毀釈の影響で廃寺となった清円寺から、安倍晴明の束帯束帯姿坐像が本寺に移された。安倍晴明(921〜1005年)は平安中期を代表する陰陽師・天文博士で、京都では一条戻橋近くの晴明神社をはじめ各地に縁地があり、その木像が寺院に安置される例は市内でも珍しい。…