大同2年(807年)、現在の京都市左京区岩倉の地に創建されたと伝わる古社である。社名および岩倉という地名は、巨石を神座とする磐座信仰に由来するとされ、石座明神を祭神として自然崇拝の原初的な姿を伝えてきた。中世には岩倉周辺が山城国の荘園地帯として展開するなか、地域の鎮守として信仰を集めたと考えられる。近世には京都北郊の山里に位置する社として、庶民・武家双方の崇敬を受けたとされる。幕末期には公家の岩倉具視がこの地に蟄居・隠棲した折、当社にも参拝したと伝わり、幕末史との関わりも持つ。明治以降は近代社格制度のもとで地域の氏神社として存続し、現在に至る。毎年10月に行われる火祭は、松明を掲げて山を駆け下…